宿題と聞くと、なんだか気が重くなりませんか?
宿題はイヤイヤするもの、やらなきゃいけないもの、というイメージを持っている人が大半かもしれません。
でも「〇〇〇のしゅくだい」が出たら嬉しいかも!と思わせてくれた絵本がありました。
『しゅくだい』 宗正 美子 いもと ようこ
あらすじはこんな感じです。
”赤ちゃんが生まれ、お兄ちゃんになったもぐらのもぐくん。
お母さんは赤ちゃんの世話や家事でいそがしく、なかなかかまってくれません。
そんなある日、学校で出たしゅくだいは「おうちのひとにだっこしてもらうこと」。”
もぐくんの立場と重なるからなのか、
娘はこの本が好きなようです。
我が家でも、第二子が生まれ、
娘は本人の希望とは関係なく「お姉ちゃん」になりました。
2人の育児と家事に追われ、なかなかかまってあげられないこともあります。
自分が赤ちゃんならかまってもらえると思ったのでしょうか、ばっちり赤ちゃん返りした娘。
弟への嫉妬や、かまってもらいたいのにからってもらえない不満やさみしさを抱えているんだと思います。
「だっこのしゅくだい」が出た時のもぐくんの反応、
だっこのしゅくだいが出たことを家族に話すまでのお母さんとのやりとり……
絵本の中でも、かまってもらいたいのにかまってもらえないもぐくんの切ない気持ちが垣間見えるようなシーンがあり、
娘はこんな気持ちを抱えているのかなと、切なくなります。
そしてだっこをしてもらった時のもぐくんの反応。
いもとようこさんのほのぼのとしたかわいらしい絵で描かれていて、
ほんわかした気分で読み進められます。
我が家では、
娘を膝に座らせ、後ろから抱きしめながら読み、
絵本の中に出てくる「ぎゅ〜っ」と抱きしめるシーンに合わせて、実際に「ぎゅ〜っ」と娘を抱きしめています。
表紙に描かれた動物たちの笑顔に負けないぐらい、娘はものすごい笑顔になります。
絵本の中には、
もぐくんのおばあちゃんが、もぐくんの耳元でささやくシーンがあります。
「また だっこのしゅくだい でるといいね」
とおばあちゃんはもぐくんに言うのです。
その部分で、娘は必ず「うん」とうなづきます。
もぐくんと同じ「お兄ちゃん・お姉ちゃん」の立場として、共感しているようです。
だっこのしゅくだいは、嬉しいしゅくだい。
また出てほしいしゅくだいのようです。
親として、やっぱりさみしい思いをさせているんだなぁと切なくなる反面、
だっこする流れが容易にできて、
親としても「だっこのしゅくだい」はありがたいかもしれません。
よし!もっとたくさんぎゅ~をしよう!と思わせてくれる絵本です。